ケアの質を高めるために

人のケアをする仕事に就くときに十分意識しておきたいポイントが相手の自由を奪わないことです。単に目の前の不便を取り除けばよい、という形ではなく、その人の生活の質がどのように変化するのか、生き方についても考えていくことでより良いケアができるようになっていくのです。そのためにはまず、相手にきちんと向き合うことが重要になります。相手の求めていること、どのように生きたいと考えているかという事をつかまなくてはならないためです。本人はもちろん、家族などからも話を聞いてみると役に立ちます。はじめはなかなか本音というものを聞き出すことは難しいものですが、ある程度時間をかけて信頼を得ることによって、その人の本当の願いというものを知ることもできるのです。現場では一人一人のケアをする時間が限られていますが、その時間の中でどれだけ相手に寄り添えるかがその人へのケアを高めるカギになります。まずは相手の希望や考えをつかみ取ることを重視しましょう。そのうえで、その希望にどれだけ近づけることが出来るか、ケアプランや治療計画などに生かしていくことになります。どうしてもサービスを提供する側のシステムや都合の中にはめ込みがちになってしまいますが、利用者を主体としてサービスを組み立てていくという考え方をしないとケアの質を高めることはできません。こういったことを意識して日々のケアを行っていきたいものです。相手に本気で向き合ってケアを行っていれば、いずれは仕事へのやりがいにも繋がります。ケアする側もケアされる側もプラスになる、仕事への姿勢を大切にしましょう。

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